前回の光と陰で一部明度と彩度間違えてました。(汗)
修正しましたが、カラーピッカーで説明してたので、意味は正しく伝わっていたと思います。
気を取り直して、ここからは個別のテクニックを一つずつ掘り下げていきます。


難易度的にもメジャー度からいっても最初はドライブラシからでしょう。
ちょっと筆使いが特殊なので難しそうに見えますが、一度コツを覚えてしまえば簡単な技法の部類になります。
ただ、ドライブラシの持つ力はかなりのもので、初心者がうかつに手を出すと取り返しのつかない事態になります。
ほぼ実体験を基にお送りしてますので、その取り返しのつかなくなった初心者とは、もちろん私のことです。(汗)


■ドライブラシ
その名の通り、ドライブラシとは、乾いた(ドライ)筆(ブラシ)をこすりつける技です。
ハイライト側に属する技法になります。
塗料の濃度、塗料を筆に残す量、筆圧、速度、は試行錯誤しつつ自分で探すしかないです。
筆は、古い筆で代用してもいいんですが、ドライブラシ専用のものが売ってますので、それを使うのが簡単です。
ドライブラシの特性は、「凸部にしか色が乗らない」ということです。
これはハイライトにとって理想的と錯覚してしまいがちですが、同時にそれがドライブラシの限界でもあります。
大きい文字を使うほどでもないんですが、今までの流れのバランスを考えて大文字でいきましょう。(笑)

ドライブラシの限界


 ハイライトを入れる場所が凸部とは限らない。
 逆に言えば、ドライブラシでは凹部のハイライトに対処できない。

これも図で説明した方が分かりやすいので、以下のドライブラシの限界画像をご覧ください。
図ではなく、当面使いどころのないダークヴェンジェンスのバイカーのヘルメットを実際に塗ったものを、
生贄にして説明します。

左がドライブラシで塗ったもので、右が(太陽が真上にあると想定した場合に)明るくなる部分をベタ塗りしたものです。
具体的に言いますと、頭部のちょんまげのサイドは本来一番明るい部分ですが、
ドライブラシではちょんまげが邪魔して筆が入らないため、暗くなっています。
また、口の横のダクトの上面も一番明るいハイライトがはいってなくてはいけないんですが、
筆が入らず暗くなってしまっています。


どちらが正しいかは明らかで、言うまでもなく筆塗りした方です。
光源が真上にあることがちゃんと分かります。
一方のドライブラシした方はどこに光源があるのかさっぱり分かりません。
でも、ここがドライブラシの恐ろしいところで、正しくはないけど何とも言えない魅力があります。

ドライブラシの魔力


 正しくはないが、何故か人を引き付ける力がある

長いことこの呪縛にとらわれていた私は、必死でこれを否定し、写実的なものこそ正しいのだ、と自分に言い聞かせましたが、
ドライブラシの魔力には勝てませんでした。
今でもきちんと理解はできてませんが、それでも一応のその魔力が何なのかは分かりましたので、発表します。

ドライブラシが人を引き付ける理由(仮)


 グラデーションとコントラストが、ありえない量で眼に飛び込むため
 現実を超えた刺激を脳に与える(ような気がする)

私は、他の技法を学んだため、以前ほどドライブラシを使わなくなりましたが、心の技第一号は今でもドライブラシです。
写実的表現に限界があり、それを超えるためには模型的見栄えを追及していくしかないという結論を出し、
写実的表現の追及をやめたので、数少ないドライブラシ肯定派側の人間です。
よって、ドライブラシに関してはかなり贔屓目が入ってますので、あまり真に受けない方がいいかもしれません。