イクサトンカチ時々プラモ

ウォーハンマー等のミニチュアを塗ったりプラモデルを作ったりするブログ

その3 ヤスリがけ

あまりにも暑いと、ずっとクーラーをつけっぱなしにするんで、逆にモデリングは捗ったりするんですが、
つい爆睡してしまってあまり進んでいません。
が、がんばって指南の続きを書きます。


ヤスリがけはモデリングの工程の中で最も重要な部分なので、図入りで丁寧にやっていきます。
まずは、道具ですが、基本的に紙やすりを使います。

いろいろな木端に両面テープではりつけた紙ヤスリをケースごとに使い分けます。
木端の中でも一番使い勝手がいいのは、やはりアイスの棒です。
硬さ、しなり具合、持ちやすさ、入手の容易さ、自由度、使い捨て性能、すべてにおいて完璧です。
キットを作るときに1個新しく作って、最後に使い捨てるのが私のいつものパターンとなっています。
金属のヤスリは使いません。
理由は単純で、金属のヤスリは金属を削るために生まれてきた道具であって、プラスチックを削る道具ではないからです。
最近になってプラスチック専用のヤスリなども発売されたりしてますが、やはりプラスチックを削るのには金属は硬すぎます。


私は、手が遅い方なのですが、これは生活スタイルとかもろもろが影響している事なので簡単には高速化できません。
それでも、作業効率をぎりぎりまで上げていくことは出来ると思い、いろいろと実験した結果、
ついにヤスリがけの最大効率における公式を発見しました。


久しぶりに重要な事なので大きい文字を使って書きます。

ヤスリがけ最大効率の公式 :
現在の番手 × 2 ≧ 次の番手

これが私が導き出した一番無駄のないヤスリがけの公式、二倍以下のルールです。


具大的な例をあげて説明します。

320番でヤスリがけした面に600番でヤスリがけするのは2倍以下のルールに当てはまりますので、okです。
320番でヤスリがけした面に800番でやすりがけするのは2倍を超え、320の傷を消すことができないので、NGとなります。
もちろん、ヤスリですから、ずーっとヤスリがけしていけば、800番でも320番の削り跡を消すことは不可能ではありません。
でも、それでは本来のあるべき面をえぐってしまうことになり、本末転倒、美しい面をつくることは不可能です。


この公式を踏まえて、プラスチックを削るのに最も適している番手が320番とした場合の、
フィニッシュまでの最短ルートは以下のようになります。

グレーはいわゆる普通のサーフェイサーが、800番相当なので、サーフェイサーで作ります。
よって、紙ヤスリは、320番と600番を使うことになります。
カーモデルやツヤありのピカピカ面をつくるにはもっと先まで行く必要がありますが、
私が普段作っているジャンルでは、800番仕上げで十分なので800番までの表記になっています。
1/48の戦車とか、1/35でも最近の超細密ディティールのものなんかだと、320番では荒い場合がありますので、
そういった場合には400番や600番から始めます。
また フルスクラッチや改造で大きく削る場合は赤の部分から始めます。
固いパテなど固い材質を削る場合なんかも180番とか120番を使うこともありますが、
プラスチックに限定した場合はこの範囲で十分です。
もし、二桁番手が必要になったとしたら、それはもうヤスリ以前の工程に手抜きがあるとしか思えませんので、
ヤスリ前の作業を見直すべきです。


前回接着したガマロボの足で具体的な手順を説明します。

まず、接着したライン周辺をアイスの棒につけた320番で、やすりがけして荒削りします。
次に、仕上げの削りを600番で、木端には接着せず、そのまま手持ちで使用します。
全周囲を1皮剥くようにして削り、接着面とそうでない面を含めて600番で統一します。
このときヒケを発見したら、瞬間接着剤などで埋めます。
ガマロボは古いキットなので、ヒケはある程度覚悟してましたが、いまのところまったくないです。


自分でも惚れ惚れするような完璧な接着面が出来ていましたので、
あの接着の時点で美しい面が約束されていたといっても過言ではなく、
本来なら修正などで時間を食ったりするヤスリがけも、最大効率を駆使して、無駄なく出来ているので、
作業時間は5分もかかっていません。